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2021.07.09

総本疋田絞りの着物の染め替え

今回ご紹介するM様は本疋田(ほんびった)という珍しい絞りに色を入れ直しました。

————–本疋田技法———–
・一粒の本疋絞りの先を爪を使い4つにたたむ
・細い絹糸で11回巻き上げ、最後にわさ掛けという特殊な結び方で糸止め
・同じことを何十万粒も繰り返し、染める

—————M様のお悩み————–
・何か物足りない
・もっと自分だけのオリジナリティが欲しい

この記事では、ご希望のオリジナリティのある着物が完成するまでを書いています。

着物のリメイクを考えていない方もM様の製作事例を見ることで着物のリメイクを疑似体験していただけます。

おかだやでは創業以来70年間、つねにお客様のご要望を第一に着物を作り続けております。培った知識と経験から「お客様のこうしたい」を表現するお手伝いをしております。

ご要望に応えるため、徹底してお客様の話を伺います。

今回のM様の場合、物足りない&オリジナリティが欲しいため、絞りではタブーである色入れをすることで、染めと絞りの両面を持つ着物にしましょうとご提案。

なぜタブーなの?
絞りは、生地の一部を縛るなどをして圧力をかけて、染料が染み込む部分と染み込まない部分を作ることで、模様を作り出す技法の一つです。
すでに絞りで染め上げて出来上がった完成品の着物にさらに染めを入れることは従来考えられなかったやり方です。

しかし、そのタブーを侵せるのは、職人の技とおかだやの呉服屋としての経験があるからです。
今回の本疋田は職人が絞りの一つ一つに手作業で染色していきます。
絞りは絞った後のでこぼことしたふんわりした風合いが特徴ですが、上から染めることで少しそのシボが伸びます。
しかし、おかだやではそれは利点だと考えています。
ふんわりした絞りは太って見えるという欠点が…!
なのでシボが伸びた方が着姿が綺麗に見えます!
M様にご了承いただき、染色開始。

着物のリメイク完成

絞り(本疋田)のリメイク後は、こちら。

本疋田(ほんびった)の良さを残しつつ、染めの良さを出せたと自負しております。

他に類のない着物に満足していただき、おかだや一同感謝しております。

ご紹介しきれなかったお写真を各種SNSで紹介しています。
ぜひ、ご覧ください。

⇑日常着物姿記録

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営業時間:10:00~19:00
定休日:日祝月・お盆・年末年始

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